こんにちは。私は今、ミャンマーのミエックというところに居ます。気温は約30度前後なのでこの時期の日本と大きなギャップがあります。ミエックはミャンマーの中で最も漁業が盛んな地域で、沿岸にはたくさんの漁船が止まっています。ここでとられた魚の多くは別の地域や海外に届けられるそうで、ミエックの漁師たちの収入源となっています。ミエックの港の向かいにある島にはカニの養殖場や、家畜用のフィッシュミールの工場があり、ここでもかなりの数の人が働いているようです。朝7時でも港は仕事に行く人たちでにぎわっています。ミエック中心部はお店が多く、
毎日たくさんのバイクが走り回っています。車はそれなりにみかけますが自転車をほぼ見かけないのは不思議です。郊外の方へ行くと多くの漁村が見られます。こちらは雰囲気が街の方とは異なっていて、昔のライフスタイルが維持されているようです。何度か訪れましたが、漁師たちは魚はもちろんカキやイガイ、小エビを捕っているようでした。ミエックでは漁業が盛んなだけあって、新鮮な海産物を手ごろな値段で味わうことが出来ます。ちなみに私はKyay oh(チェイオー)と呼ばれるビーフンに汁を入れた料理を気に入ってよく食べています。現地には以前生物圏科学研究科に居たミャンマー人のHtoo Thawさんがいます。彼はビルマ語、英語、日本語が話せるので現地ではとても頼れる存在です。さらにJIRCASの研究員、児玉さんも来ており、この3人で主に行動しています。現在、JIRCAS(国際農林水産業研究開発センター)はミャンマーの研究者であるHtoo Thawさんと共同でカキの養殖プロジェクトを始めようとしています。こ
れまでミャンマーでは海面養殖がおこなわれていませんでした。そこでミエックでたくさん獲れ、 養殖に餌のコストがかからない、という利点からイワガキの養殖を試みています。このプロジェクトはまだ始まったばかりで、今回の留学では児玉さんたちに協力してもらい、その事前調査に参加させてもらいました。つい先日はカキの多くとれている海域で環境分析を行いました。海域の栄養塩の量や塩分濃度を分析することで、カキ養殖に効率の良い場所を見つけることが出来ます。別の日にはミエック大学を訪問しました。ミエック大学にはマリンサイエンス部があります。そこで彼らの研究の成果や、標本サンプルなどを見せてもらいました。また、ミエック大学の英語学科の学生を紹介してもらいました。彼らはまだ1年生で、英語が苦手な私とそんなに変わらないレベルです。同じ英単語でも彼らと私では音が違うことがあり、伝わりにくいことも多々ありますが、英語を学びたいもの同士で切磋琢磨しています。現地での暮らしは不便もありますが、それも含めて日本ではできない貴重な経験が出来ていると感じています。
p.s. ミャンマーでは辛いものと油ものが多いので滞在中は高確率でおなかを壊します。という話を聞いていましたが案の定調子が悪いです。正露丸があってよかったです。